真由美の徒然日記

真由美のブログ

英国での合併にゴーサインが出るかは不確定要素が多い。

全世界を見回しても英国での事業は非常にうまくいっている。
英国人が自分の利益を考えるなら、欧州連合から脱退する確率も小さいだろう。
グループ再編後初となるCKハチソ ンの2015年12月期決算で稼ぎ頭に浮上したのは欧州だ。
EBITDAの地域別内訳をみると欧州が53%と過半を占め、中国や香港を大きく上回った。
だが先行きには不透明感も漂う。
CKハチソンは昨年1月、英携帯電話2位のO2UKを最大102億5000万ポンドでスペインの通信大手テレフォニカから買収する計画を発表した。
自社の傘下で同4位のスリーUKと統合して40%超のシェアを握り、顧客獲得や料金設定で有利に立つ狙いだった。
CKハチソンはイタリアでもロシアの通信大手、ビンペルコムと携帯電話事業を経営統合することで合意した。
欧州連合の規制当局の承認を待っている段階だが、ここに来て当局からは英国の携帯電話会社が4社から3社に減れば競争を阻害し、通信料金の値上 げなど消費者に不利益をもたらしかねないとの懸念が漏れる。
慌てたCKハチソンは2月上旬、O2UKの買収を完了した後も、5年間は料金を値上げしないと発表した。
今後5年間で50億ポンドを英国内に投資するほか、競合相手に通信網を開放するなど、消費者利益の向上や通信サービスの改善に努めると約束した。
規制当局は4月にも判断を示すとみられているが、英国での合併にゴーサインが出るかは不確定要素が多い。
仮に合併が承認される場合も大幅な譲歩を迫られるとの見方が強く、巨額の投資に見合う収益力向上を実現できるかどうかも不明だ。